『夜間飛行』 -Part 2-
機内が暗くなる。
僕は、しばらく様子を窺った後おもむろに立ち上がり、後部のギャレーに
向かった。
例の彼女=マヤはちょっと放心した感じで、乗務員用の椅子に腰掛けていた。
「マヤさん・・」
そう言って声をかけるとマヤは顔を上げ、にこやかに微笑んだ。
「あ、、はい・・・何かご用でしょうか・・・?」
「いや、別に用事というわけじゃないんですよ。ただ、ちょっと退屈
したもので・・・」
僕は言いつつマヤの前に屈み込み、下から見上げるようにじっと
顔を見つめた。
足元の補助ランプだけで暗い機内・・・でもこうして見上げると
マヤの端正な顔を細かく観察できる。
どぎまぎした様子でマヤは視線を泳がせ、
「あの・・えっと・・・この先、長いフライトですものね・・・」
と言ってポッと頬を染めた。
ああ・・その仕草がまたなんとも愛らしい!!
「ほんとにいろいろ親切にサービスしてくださってありがとう。
ただそのお礼がしたくってね・・・」
僕はそう言って、膝の上にあったマヤの手を握る。
マヤが一瞬ビクッとしたのが分かった。
握った僕の手を押し戻すようにしながら、
「と、とんでもございません・・・仕事ですから・・・」
マヤはそう言い、ぎこちなく笑った。
僕は押し戻された手を、そのまま引き寄せ、マヤの指先にキスをする。
「あ。。。」
マヤは恥ずかしそうに顔を横向けた。
UPにまとめた髪の下に、白いうなじが艶めかしく見えた。
ああ・・やっぱり我慢できない!!
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