親父の通夜と葬儀は葬祭会館で行った。
僕と親父の仕事の関係上、弔問客の数は本当に多かったので、その大勢の客をさばくには自宅では大変だったろうと思う。
そういう意味で、葬祭会館が家の近くにあったのはほんとにラッキーだった。
で、その夜…
葬祭会館に泊まり込んだ僕は誠にした。
「通夜は無事に終わったよ…」
「ねえねえ、奥さんは喪服きてきれいだった?」
「…??」
「海の隣には奥さんがいたんだよね…」
「そうだけど…」
また…
ヤキモチか…
その気持ちは僕への愛情の裏返しなのかも知れないけれど…
本当に愛情があるというのなら…
そんな嫉妬ではなく、僕の辛く悲しい気持ちを思いやるような言葉はないのかな?
彼女の自分中心のものの見方をちょっと寂しく思った僕だった…
まあ、そんなことはすぐに忘れてしまう僕なんだけど…
テーマ : 愛の軌跡
ジャンル : アダルト