葬儀はこの日、無事に終わった…
まあ、僕が言うのも何だが親父はそれなりに人生で大きな功績を残してきた人だったから、告別式への参列者も多く、届けられた花輪は葬祭会館の広い駐車場をぐるっと取り囲むだけの数になった。
親族を代表しての謝辞を述べるとき、感極まって僕は泣いてしまった。
自分にとっては幼い頃から、何となくでかくて怖くて…
なかなか超えられない存在の親父で…
そんなふうに涙が出るとは思っていなかったのだが、言葉を繰るうちに涙に噎んだ。
狂騒の一日が過ぎ去り、親戚も皆帰っておふくろと二人、親父の遺影の前でしみじみとこれまでの親父の人生や、家族のことなどを語り合った。
血縁、家族、夫婦…
そんなことをいろいろ考えさせられると、誠と「婚外恋愛」という名の「不倫」をしている自分は、ひどい裏切り行為をしているのだなぁ…と改めて感じて切なかった…
テーマ : 愛の軌跡
ジャンル : アダルト